体と脳を同時に使うコグニサイズ

「歩く運動」を始めましょう。脳に効く有酸素運動のすすめ

 

有酸素運動の中でも手軽にできる「歩く運動」を始めましょう。
体だけでなく、脳の活性化が期待できるのが運動です。ただし、運動であれば何でもいいわけではありません。

 

運動には、有酸素運動無酸素運動があります。

 

有酸素運動とは、呼吸で取り込んだ酸素を使って脂肪や精質を燃焼させ、それをエネルギー源として行う運動のことです。
足踏み運動、ウォーキング、自転車、エアロビクス、太極拳など比較的強度の低い運動です。

 

有酸素運動は血流促進や健康増強などに効果的です。
運動を開始して約20分で体脂肪の燃焼効率がよくなりますので、ダイエットには20分以上続けて行います。

 

有酸素運動は強度の硬い運動で、酸素は使わずに筋肉に蓄えられた糖質をエネルギー源として行います。その代表は短距離走やきつい筋肉トレーニング、ウエイト・トレーニングなどです。

 

無酸素運動には筋肉強化などの効果がありますが、疲労物質の乳酸が発生するため長時間は続けられません。

 

脳によい影響を与え、脳のボリュームを増やすのは「有酸素運動」です。

 

それを示すアメリカの研究報告もあります。

 

高齢者が1年間の有酸素運動を行った結果、脳の記憶を司る海馬の容量が約2%向上しました。

 

対してストレッチ(柔軟体操のストレッチは脂肪や糖質の燃焼は少なく、有酸素運動・無酸素運動のどちらにも入りません)を行った高齢者グループは約1.4%減少しました。海馬の萎縮は加齢による自然なものです。

 

ストレッチで減少したわけではなく、有酸素運動が萎縮を回復させたことになります。

 

そんな有酸素運動の中でも、手軽にできるのが「歩く運動」である足踏み運動ウォーキングです。

 

歩くことには道具もいらず、誰でもいつでも生活の合間に行いやすいのです。

 

しかも、自分の都合や体調に合わせてI回10〜15分の短い時間でOKなのです。

 

日常生活に負担をかけず、有酸素運動ができるのです。

 

関連参照:
頭が良くなるウオーキング

体に「ちよつときつい」程度の負荷をかける

 

ただし、運動は体に適度な負荷をかけなければ効果は期待できません。

 

タラタラ歩いても運動効果は得にくいのです。

 

効果的かつ効率的に運動するためには、「ちょつときついなあ」と思う程度の適正な負荷を体にかけることが大事です。
ところか、これが難しい。「適正な負荷ってどれくらい?」と迷いますよね。

 

そこで目安とするのは、心拍数(脈拍数)です。
心拍数は体にかかる負荷とダイレクトにつながっています。

 

まず安静時の心拍数を知り、計算法で運動によって上げる目標心拍数を設定しましょう。
運動時に脈を測り、目標心拍数に近い強度まで上げれば「適正な負荷のかかる運動」となります。

 

ポイント:効果的に運動するには「ちよつときつい」程度の負荷をかけよう。

 

 

目標心拍数を出しましょう

 

1分間の心拍数、(脈拍数)の測り方
人さし指、中指、薬指を並べて手首に当て30秒間計測した脈の数を2倍する。15秒間の゛4倍でもOK。

 

@あなたの安静時心拍数は?
起床時(またはIO分以上安静状態の後)の1分間の脈拍数=

 

Aあなたの最大心拍数(心拍数の上限値)は?

 

65歳未満の場合は
220一年齢=

 

65歳以上の場合は
207−(年齢×0.7)=

 

B予備心拍数
A−@=

 

〔目標心拍数〕
 0.7×B+1=

 

こういう数式で出てきます。

体と脳を同時に使うコグニサイズ。新しい運動法。

 

有酸素運動が脳によい影響を与え、記憶力や認知機能の維持・向上の鍵になることは間違いありません。

 

その一方、MCIの人の場合、運動だけでは認知機能を効果的に向上させるのか難しいこともわかってきました。

 

また、脳を活性化する方法は運動だけでなく、認知トレーニングも有効です。

 

そこで、認知症予防の研究などに取り組む国立長寿医療研究センター予防老年学研究部が2011年に開発したのが、「コグニサイズ」です。

 

「コグニサイズ」は「Cognitlon(コグニション=認知)と「exercise(エクササイズ=運動)」を掛け合わせた造語です。

 

コグニサイズの目的は、頭を便う認知課題と体を使う運動課題を同時に行うことで記憶機能などの認知機能を効果的に向上向させます。

 

具体的な方法は
「歩きながら(運助課題)、足し算・引き算(認知課題)をする」
「歩きながら(運動課題)、しりとり(認知課題)」など。

 

「足し算やしりとりが脳のトレーニングになるのか?」と思われがちですが、実は難しい課題を考え込んで解くより、計算やしりとりなど単純なことをどんどんこなしていくほうが脳は活性化することがわかっています。

 

ただし、体に適度な負荷をかけてこそ運動効果が得られるのと同じように、脳の活性化にも適度な負荷か必要です。「1十1」のように、まったく考えなくても自動的に答えが出る課題では脳に負荷がかかりません。

 

運動は目標心拍数を目安に「ややきつい」程度に認知課題は考え込まずにスラスラできるけれど、ときどき間違えたり、ちょっと答えにつまったりするような問題がいいです。

 

ポイント:体と脳に適度な負荷をかけることでより認知機能の向上になる。

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