フットケアの意味

フットケアを知りそのチカラを享受

 

日常の足のケアがなにより大切

 

巻き爪や陥入爪などは、病院での治療に頼りきりでいては、なかなかよくならないものです。

 

治療してよくなっても、同じ場所に圧迫や摩擦が繰り返されていれば、すぐに再発することもあるのです。

 

フットケアでは、足のトラブルの原因をちゃんと突き止め、原因を解消していくために、患者さん自身で足のセルフケアを取り入れてもらうよう指導していくのが基本とされています。

 

実は、足のトラブルの多くは、自分で改善や予防することができます。

 

日常の足のケアがなにより大切なのです。

 

足の病気を理解し、自分で自分の足を守る、そのケアの方法を紹介しています。

フットケアとはなに?

 

足から体全体を健康にする

 

フットケアというと、リラクゼーションのための足浴やマッサージ、ネイルケア、これらに関連するコスメティックなどが、一般的に浸透しています。

 

しかし、医療行為としてのフットケアでは、外反母趾の予防・治療や、たこ・うおの目の除去などを行い、健康な状態にして、少しでも長く歩けるよう足を守ることが目的です。

 

そのためには、足から全身を診ることが必要となってきます。

 

足のトラブル(足病変)は、多岐にわたる要因から発生し、互いに関与し合っています。

 

多岐にわたる要因に対しては、さまざまな側面から治療をするために、多くの専門的知識や技術が欠かせません。

 

フットケアの現場では、内科、皮膚科、血管外科、形成外科などの専門医や、看護師、理学療法士、栄養士、運動療法士、義肢装具士という職種の専門的技術者が連携した総合的な治療が行われています。

 

社会福祉の進んでいる欧米では、フットケアの歴史が長く、盛んに行われています。

 

美容院のような感覚で行けるフットケア施設が、病院はもちろん、薬局内などにも設置されていて、国家資格のフットケア指導士による施術を受けられる国が多いのです。

 

また、高齢者施設内にもフットケア指導士や看護師などと連携し、足のトラブルの予防・治療を行っています。

日本でもフットケアの重要性が増している

 

こうした背景には、足は全身を支える土台であり、健康維持には足本来の機能を構造から見直すことで、足のトラブルだけでなく全身の病気を予防・改善するという考え方が浸透していることがあります。

 

足のトラブルは膝痛や腰痛を引きおこしたり、逆に、糖尿病などの疾患があると足のトラブルが多くなったりすることがあるからです。

 

フットケアは、足の健康を保つとともに、体の健康を保つためにも必要なのです。

 

日本でも、医療行為としてのフットケアが急速にその重要性を増してきました。

 

2003年から厚生労働省の「介護予防・地域支え合い事業」のなかに、「足指・爪のケアに関する事業」が盛り込まれました。

 

これは、高齢者が寝たきりになる状態を予防し、自立した生活を過ごすための支援を目的とするものです(QOL=生活の質の向上)。

 

高齢者やその家族に足指や爪のケアの重要性と、適切なケア方法の普及が進められています。

 

ただし、糖尿病患者や高齢者に対するフットケアの重要性は認識されるようになってきましたが、一般の人に対しては、まだまだ認識が不足しているのが現実です。

 

例えば、爪にトラブルが生じると、体のバランスも変わってきます。

 

立ったり歩いたりするときは、足指がすべて地面についた状態が正常なのですが、指が地面につかなくなることがあります。

 

また、爪が厚くなると、足に力を入れにくくなったり、靴に当たって痛くなったりする場合もあります。

 

これらの症状が悪化すると、歩行が困難になり、転倒して寝たきりになる危険性も高まってきます。

 

このように、足のトラブルから自立した日常生活が送れなくなるような危険性もはらんでいることを、もっと多くの人に知ってもらいたいと思います。

 

 

足は第2の心臓

 

私たちが健康であるためには、大地を踏みしめる足の健康が大切です。

 

足の役割には、歩くたびに地面からの衝撃をやわらげる「クッションの機能」と、歩くたびに血液の循環を促進する「ポンプの機能」があります。

 

心臓は、全身に血液を送り、そして回収するというポンプの機能の役割を果たしていますが、足は心臓からいちばん遠いところにあるため、心臓に血液が十分に回収できません。

 

そこで、足がその役割を担っているのです。

 

歩くと、足の筋肉の血管の伸縮運動が活発化し、足の血行がよくなります。

 

足を交互に動かすことは、ポンプの役割をしながら血流を促しているということになります。

 

それは、心臓が膨らんだり縮んだりしながら血流を促しているのと同じことです。

 

そのため「足は第2の心臓」といわれています。

 

歩くことには、次のような効果もあります。

 

歩けば歩くほど脚の筋肉が強くなり、それに伴って呼吸する回数が増えて酸素吸収量も多くなり、心臓が丈夫になります。

 

血行がよくなれば、大脳の血のめぐりもよくなって頭の働きが活発になります。

 

しかし、歩かないでいると、運動不足で足腰は少しずつ衰えていきます。

 

足腰が衰えていくと、ますます歩かなくなるという悪循環に陥ります。

 

健康のためには、無理せず、少しづつでも歩くことが大切です7.

 

 

一生、自分の足で歩けるようにするために

 

超高齢社会を迎えた今、多くの人びとに「生涯、自分の足で歩く」という意識が高まり、健康増進のためにウォーキングを行っている人が増えています。

 

私たちは、日ごろ無意識で歩いていますが、直立二足歩行ができるのは、私たち人問だけに与えられている特異な機能であり、特権でもあります。

 

フットケアの第一歩は、自分の足と向き合うことです。

 

足の果たす役割を考えながらケアしていけば、足のトラブルは大事に至りません。

 

そのため、足の健康を保つためのフットケアでは、「保存的治療」と「根治的アプローチ」が中心となります。

 

この治療法は極力、手術を伴わない治療法であり、トラブルの原因を取り除くことと、足本来の形状を保つことが目的です。

 

定期的な専門医による診察・指導と、毎日のセルフケアを基本に足本来の機能を取り戻し、一生、自分の足で歩けるようにすることをめざす医療なのです。

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