ボケないための運動・食事・脳

50代から認知症予防が必要です。

 

認知症の中でも最も多いアルツハイマー型認知症は、10〜20年の長い時間をかけて少しずつアミロイドβがたまり、脳が萎縮することで発症する病気です。

 

つまり、70代で発症した人は50代からアミロイドβの蓄積が始まっている可能性が高いのです。

 

認知症のリスクを減らすためには、50代から認知症予防に取り組みたいものです。

 

早く取り組むほど予防効果が期待でき、将来の認知症もMCIも防ぐことになります。

 

では、どうやって認知症を予防すればよいのでしょうか?

 

残念ながら、「これ」といった唯一絶対的な予防法はありません。

 

たとえば、なぜ脳にアミロイドβがたまるのか?

 

その要因は多岐にわたり、ひとつに絞ることもできないため確実な予防法はない、とされています。

 

認知症はわかっていないことも多く、原因が解明されていないため予防薬もありません。

 

また仮に「○○で脳の萎縮が抑制される」ということがわかったとしても、それで死ぬまで認知症を発症しないかどうかの追跡検証は難しいのです。

 

現在のところ、将来的に認知症を予防できるとした科学的根拠が確立された方法はないのです。

有効と考えられることを組み合わせて

 

しかし、確実な予防法はありませんが、さまざまな臨床試験によってご認知機能の低下を抑えたり、向上させたり、発症を遅らせたりするのに有効と考えられる方法はわかっています。

 

それは人との交流、運動、頭を使う知的活動などです。

 

これらは認知症発症のリスクを下げる保護因子と認められています。

 

ひとつ1つは目覚ましい効果を期待できるわけではありませんが、有効な手立てを組み合わせることで効果が期待できます。

 

それは他の病気も同じです。
たとえば「食事に気をつければ、がんにはならない」とはいえませんが、食事・運動・睡眠・ストレス解消などさまざまなことを改善する中で、病気になりにくい体をつくることは可能なのです。

 

認知症も同じで、さまざまなことをして認知機能を落とさない生活を続けることが大事となってきます。

アルツハイマー病になっても発症しない!

 

調査結果によると、さまざまなことをする生活で、病理的にはアルツハイマー病であっても認知症の発症を遅らせている人たちがいます。

 

アメリカのミネソタ大学ではノートルダム修道院の協力を得て、長期間にわたって「ナン・スタディ(修道女研究)」を行いました。

 

社会貢献のために死後の脳解剖を承諾した、75歳から106歳の修道女の脳を調べたところ、明らかにアミロイドβがたまって脳が萎縮したアルツハイマー病の病理をもちながら、認知症の症状がなかった修道女たちがいたことがわかりました。

 

それはなぜなのでしょうか?規則正しくよく動く生活、社会貢献、人との交流などが考えられています。

 

脳が萎縮しても実際に認知症を発症しなかったのは、彼女たちは脳を活性化する活動的生活で、
脳の代償機構が働き、生存中に症状が現れなかったと考えられています。

 

 

発症の遅延で健康寿命が延ばせます。

 

そして、この「発症を遅らせる」ことがとても大事です。

 

加齢に伴う疾病である認知症は、高齢になるほど患者数は増えます。

 

80代から急激に増え、90臓以上の高齢者の30%以上が認知症と推定されています。
たとえば95歳で認知症になった人が、その発症を5年遅らせられていたら、健康のまま天寿を全うできた可能性があります。

 

実際、発症を2年間遅らせることができれば認知症患者数は20%、5年間遅らせることができれば43〜49%減らせることができると考えられています。

 

認知機能の衰えを抑え、発症までの時間を延ばすことで、健康長寿の可能性が高まるのです。

 

ならば、何もしないのはもったいない!早速、今日から認知症の発症を遠ざける生活を始めませんか。